探花抄 Ⅲ 登場人物・用語
〈主要人物〉
【祝瑩姫】(しゅくえいき)
祝文台が邸の奥深くに閉ざす十七歳の美少女。籠鳥姫のあだ名を持つ。
老人との禁じられた交情と愛玩物としての扱いを苦に、家出を決意。
十二歳で鬼籍に入り外界より断たれたため、世間知らずな面が目立つ。
【雪明媚】(せつめいび)
十五歳。瑩姫の侍女。主従関係を結ぶにあたって主同様鬼籍に入れられた。
読書好きで、書庫に忍んであらかたを読み漁り、瑩姫よりは世情に詳しい。
出奔を決意した瑩姫のために逃走の膳立てをする。両親をも盤上の駒と見做す策士。
【玄鴞】(げんきょう)
くらやみを操る異能力者で、闇の一党の元頭領。通称・フクロウ。
俗世を離れ神域に籠もっていたが、瑩姫の召喚に応じて下界に降りる。
表情筋の死んだ四十歳。
【祝文台】(しゅくぶんだい)
碧潭県の名士で地元民からは祝公と敬われる。元皚国家臣。
野盗に両親を奪われた瑩姫を引き取り、深閨に閉ざして養育する。
【驪珠】(りしゅ)
鉄驪の号を持つ女鉄匠(鍛冶屋)。二十九歳。玄鴞の昔馴染み。
玄鴞の頼みで祝邸を脱した瑩姫らを迎え入れる。
【満】(まん)
阿満(満ちゃんの意)と呼ばれ親しまれる水売りの青年。驪珠の元弟子。
居候の瑩姫らにも面倒見良く接する。
【清虚公主】(せいきょこうしゅ)
皚国第一公主。白来光の姉。
祝文台が戸籍を偽装して後宮に差し出すべき子女を隠しているという噂の真偽を確かめるべく使者として調査に乗り出す。
【白来光】(はくらいこう)
皚国第六王子。姉について碧潭に赴く。十歳。
【祝子琰】(しゅくしえん)
瑩姫の亡父。娘の美貌は父親譲り。生前は碧潭県の官吏だった。
家族で物見遊山に出掛けた際野盗に襲われて命を落とす。
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