探花抄 Ⅰ 登場人物・用語
〈主要人物〉
【少年(蒼瑾)】(しょうねん/そうきん)
ある少女の記憶以外を失った、白皙の少年。蒼玦に居場所と名を与えられる。
字は匿瑕(とくか)。十五歳。
【蒼玦】(そうけつ)
少年を介抱する。後に蒼瑾の養父となる。白来光とは因縁がある。
字は子環(しかん)。三十五歳。
【洪戒】(こうかい)
蒼玦の義兄。天眼児の異名を持つ異能力者。
字は長慎(ちょうしん)。三十五歳。
【翠緑玉(翠児)】(すいりょくぎょく/すいじ)
少年が唯一覚えている異形の少女。蒼瑾のトラウマ。後に変装して蒼瑾の侍女となる。
【百花仙子(沈紅)】(ひゃっかせんし/しんこう)
花神。瀕死の少年の許へ蒼玦・洪戒を導く。
【白来光】(はくらいこう)
皚国第六王子。花魄と花匠・蒼玦に執着する。二十六歳。
〈その他人物〉
【呂月心】(りょげっしん)
白沙村の僧侶。蒼瑾の実父とは交友関係にあった。
【土甘霖】(どかんりん)
无頼街の元締め。もぐらのような見た目をしている。地行術の使い手。
【火栖鳳】(かせいほう)
虧月城で妓院を営む女主人。知己である洪戒らを匿う。
【小嵐】(しょうらん)
火邸の小間使いの少女。少年の世話をする。
【白風光】(はくふうこう)
来光の兄。虧月城守。父王・天光に疎まれて辺境に飛ばされる。
〈用語〉
【方壷島(蜃島)】(ほうことう/しんとう)
仙人・方壷が巨大蛤・蜃を土台に創った桃源郷。物語の舞台。外海より流れ着いた様々な人種によって五つの国が築かれた。
【皚国】(がいこく)
方壷五国のひとつ。白天光が治める。白皙が多い。イメージカラーは白。蒼玦の故郷。
【白沙村】(はくさむら)
墨山の裳裾にあって沿岸の小さな村。塩の産地。蒼瑾の生まれ故郷。集落は沿岸に集中し、山の手には寺院がある。
【虧月城】(きげつじょう)
国境を守る城市。白に統一された建築群は見栄えいいものの、无頼街のような貧民窟を抱える。出入国には公に発行された割り符によって検閲をパスする必要がある。
【芒浪原】(ぼうろうげん)
虧月城と灎国の間に横たわる芒原。五国戦争時代に流れた血によって呪われている。
【龍嚨谷】(りゅうろうこく)
灎国の入口である谷。岩壁の裂け目のような谷を抜けると関門・龍嚨関がある。
【灎国】(えんこく)
方壷五国のひとつ。水の国。洪戒・蒼玦の拠点がある。イメージカラーは青。
【天眼】(てんがん)
千里先の景色や、過去・未来といった時間を飛び越えて透視する異能力。未来視には肉体・精神疲労を伴う。
【くらやみ】
周囲の陰気を体内に集め、物質に変換させる。使い手の想像力次第で攻防幅広く対応出来る変幻自在の異能力。蒼瑾は黒豹を具現化させて自分と翠緑玉の守備にあたらせた。具現化したくらやみの遠隔操作、また陰から陰を渡る亜空間移動も可能。
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